肩こりと腰痛と整体

 このブログのそれぞれのページに載せているイラストは、私が描いたものではない。インターネット上にある商用利用可能なフリー素材のなかから、その都度選んで使わせて頂いている。今回も「肩こり」と「腰痛」というキーワードを使って見つけてきたもので、このような素敵なイラストを提供してくださるイラストレーターの皆様には心からありがたいと思っている。

 このようなウェブサイトを作る目的以外で「肩こり」や「腰痛」で検索する方の大部分は、知識としてそれらのメカニズムを知りたい方や、自分や家族などの体を楽にしたい方、それから治療(施術)してもらえる場所(治療院や病院など)を探している方、このいずれかであろう。メカニズムを知りたい場合には「肩こり 原因」「腰痛 急性」などのキーワードで探せば色々とヒットするし、体を楽にしたい場合は「肩こり 改善法」「腰痛 自分で 治療」などのキーワードで探すことが出来る。そして治療してくれる場所を探す場合は「肩こり 治療院」や「腰痛 整体」というキーワードに自分がいる地域名を加えればすぐにいくつかの候補が見つかるはずである。これだけですぐに多くの情報が目の前に提示されるインターネットは本当にすごいと思うし、実際に私も外食や買い物でお店を探す際にはキーボードを叩いて検索し、その恩恵に与っている。

 様々な情報が提示されるこの検索システムというのは本当に素晴らしいけれども、その一方で、多くの情報から正しいものとそうでないものとを見分けていく必要がある。ここでは「治療院を探す」というケースに絞って、それを見分けるヒントについて書いていきたいと思う。もちろん私の場合は施術者であるから客観的な立場で書くということに自ずと限界があるのだけれども、”私自身の「このような整体なら大切な家族を行かせてもいいかな」と思えるような整体院の探し方”を書くので参考にして頂ければ幸甚である。

 

「絶対に効く方法」の情報は見つからないし出てこない。

 つらい肩こりや腰痛に悩まされる方は「絶対に効く方法」があれば探し出したいと思うだろう。しなしながらそのようなものにはなかなか行き当たらないというのが実状である。人それぞれ体格や体質も違うし、生活習慣も体を動かす癖も異なるから原因も違ってくるのは当然で、原因が異なればアプローチの仕方も変わってくる。肩こりや腰痛の治療で絶対的なものがないからこそ、数えきれないほどの情報がネットやテレビで氾濫しているのであり、様々な主義主張を掲げる施術所が存在するのである。では、効果のある可能性が高い方法や優れた治療院が存在した場合、その情報の確度を判断していくにはどうすればいいのだろうか。

 私がもし家族のために治療所を選ぶとしたら、断定的・絶対的な表現を軽々に使用しているところは選ばないと思う。よく見かけるのが「どこに行っても治らなかった腰痛、治します!」とか「どんな治療でも治らなかった痛み、お任せください」といった看板やウェブサイトである。かつて、ある都市の市長選の際に、ある識者が対立候補者に対し、会ったことすらないのに病名を挙げて精神疾患と決めつけたことが大きな問題となったケースがあったが、上記のような看板はまだ相手が誰かすらわかっていない状態で断言しているのだからさらに深刻といえるのではないだろうか。前回のブログで触れた「リテラシー(literacy)」には、文字・文章を読んで適切に理解・分析し、改めてその内容を記述・表現する能力つまり「読解記述力」という意味も含まれている。情報を取り入れ、理解し、取捨選択し、再構築し、そしてアウトプットする、というところまでを含むのだ。それを出した人のアウトプットであるところの看板や広告はつまり、その人の思考をさかのぼる手掛かりとなるわけで、多くの情報から重要なものを選び出す能力が高いか低いか、多くの情報を取り込んでいるのか否か、それらの情報を理解・体得しているのかがわかる。もしくは、意図的に嘘をついているかということになる。私が大切な人を行かせたくないのは、このような理由からである。

 

 

本当に向き合うべき相手と、その人のプライバシー

近日、記述予定。